毛利大介 Episode4:ボイストレーナーを通して誰かに自信を与えることが天職に | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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「おれ、なにがしたいんだろう」

30歳を過ぎた頃になってから、そんな思いに囚われた。

それからは、自分が何をしたいのかをひたすら考えた。そんなことを考えながらボイストレーナーの仕事をしていたときだった。

自分の声に自信がない生徒が、レッスンを通してコンプレックスを解消した。その人が目を輝かせて言った。

「毛利さんのおかげで自信が持てました!」


体の奥から湧き上がるような衝撃があった。これだ。この瞬間のために、ぼくは生きているのだ。「誰かが自信を持つ瞬間」に立ち会うのが、最高の喜びなのだ。歌は、そのための手段に過ぎなかったんだ。

ぼくはずっと、自分はアーティストだと思っていた。それは思い込みだったのだ。歌うことが目的だったけど、それは手段だったと気づいて、複雑な気持ちだった。しばらく認められなかったほどだ。

しかし、ぼくのレッスンで自信を持つ人々の姿を見て、再びやる気になった。彼らに自信と希望を与えるのが、ぼくの役割なのだ。教え導くこと、それが天職だ。


「毛利大介は、ボイストレーナーなんだ!」


そう決めた瞬間だった。あくまでおれはアーティストだと、そんなプライドを持っていたけど、もうなくなった。ボイストレーナーでいくぞと決めた瞬間だ。

ボイストレーナーとして生きていこうと決めた直後、営業マンのレッスンをする機会があった。その人はぼくのレッスンを受けて、このサービスは売れると言ってくれた。これが、ビジネスボイストレーナーをしようと決めたきっかけだ。

そんな仕事をやってる人はほとんどいない。ゼロからのスタートだった。主な顧客は、経営者や政治家など、声が良くなることで収入が上がる可能性がある人々だ。

そのなかでも最近は、政治家へのレッスンに力を入れている。プレジデント・ボイストレーニングと銘打って営業していたら、某有名政治家さんの顧問になることになった。

ぼくの人生は、いろいろな困難があった。しかし、いつでもぼくは乗り越える自信がある。それは、幼稚園のときのできごとや、相川さんとの出会いなどにルーツがある。
今のぼくの目標は、日本から自信がない人をなくすことだ。ボイストレーナーという仕事を通して、達成したい。その目標も、きっと達成できると思う。

足の骨折を乗り越えて、かけがえのない仕事に出会った。それがぼくのkey page……。

掲載日:2019年04月19日(金)

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ボイトレスクール Voice Crew 校長

毛利大介(もうり だいすけ)

ボイストレーナーとして多くの人に希望を与えている毛利大介さん。彼を変えたキッカケは、恩師の死と、教え子の言葉でした。

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