小林悟 Episode2:さあ、自分のスタイルの見せ所だ! | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

» 小林悟 Episode2:さあ、自分のスタイルの見せ所だ!

転職を考える際、一番頭に浮かんだのはスーツを着てする仕事でした。
学も無い当時の私にとって、ネクタイを締めてスーツを着る姿は『真面目』の象徴であり、憧れの姿でした。

私が受けた会社は、全国に展開する某大手商社グループの営業職でした。知識量0の私にとって運が良く、筆記試験が無く面接のみだったこと、そして茶髪で面接に向かった結果、かえって『度胸のある奴だ』と見てもらえ、無事に合格することができました。

21歳で、私は営業マンとしての第二のキャリアを歩み始めました。

21年間一度も、他人と競う、という文化に触れたことが無かったので、営業マン同士が成績を競う環境は新鮮でした。

ただ、人と争う楽しさは感じる一方で、自分より優秀な人達と同じことをやっても時間の無駄だと判断した私は、ここでも『自分流』で仕事に臨みました。

 

それは「相手をよく観察する」です。

 

お客さんのオフィスや仕事場で一日中業務中の様子を見学します。

するとどうも不便に感じる部分を見つけました。たとえばこの作業にこういうのがない、などというものです。
私はそこで感じた問題点を後日お客さんに提案、もし他社の商品の方が良いと判断したら遠慮なく持ち込む、というスタイルで営業を行っていました。

これが功を奏したのか、お客さんから大変喜んでいただけ、継続した結果として営業成績のトップにあっという間に昇り詰めることができました。

 

ただこの時、私にはある疑問が付きまとっていました。
「どうして自分より優秀な人達の方が成績を残せないのか」。
私にとっての「優秀」は、いわゆる学歴がある人。大卒の人は神様のように見えるくらいでした。

 

そんな私は順調に成績を残しながら、ついに営業所長を任されるまでになりました。
そこで私は思い切った決断をします。

「成績を残せない人はクビにする」です。

私より何十年もキャリアがありながら、私より成績を残せない人は、もしかしたらこの環境が向いていないからではないか、輝ける場所が他にあるのではないか、、、
そんな思考に至り、多くの社員にクビを伝えました。

 

少数精鋭として自分の賄える範囲で、外部への業務委託を行ったりしながら営業所としての業績を一気に上げるという結果を出した結果、本社に配属されることになりました。

本社でも好きなように業務に携わっていました。
経営改革や業務改革、新規事業の立ち上げ、外部企業の経営コンサルティングなど、それまでは経験したことのない自己重要感を味わえる仕事を、たくさんの部下を抱えることは拒み、自分のやりたいようにやってきました。

 

そうやって仕事を続けていたある時、「あなたはもうちょっと人の気持ちを考えた方が良い」と言われたんです。

掲載日:2017年06月30日(金)

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Innovation Art's株式会社代表取締役社長
ウェルスダイナミクスシニアトレーナー

小林悟(こばやし さとる)

「自分、このままでいいのかな…」高校を卒業後、なんとなく地元で就職した小林悟さんは、ある日鏡に映る金髪の自分を見てハッとする。
そこから彼が、一流のフリーコンサルタントとして活躍するようになったキッカケとは。

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