アンドウミカ Episode1:挑戦をくじかれてきたけれど。 | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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とにかく体の小さな子だった。
幼稚園時代から、すでに他の子と比べ物にならないほどの小ささで、小学校に上がってからも下の学年だと思われることばかり。体も弱く、毎シーズン決まってインフルエンザにかかり、ちょっと遊びすぎると一人だけ熱を出してしまうほど。
運動神経も悪く、体育の成績はいつも1か2。マラソン大会では最後から2番目という、運動系のことは何もできない子どもだった。

誰でも乗れる自転車にも私は乗れない。練習はしたものの、どうしてもバランスが取れず、自身も自転車の乗れない母に「あなたは危ないから、自転車に乗れなくてもいいのよ。」と言われてしまう。頑張ることをさせてもらえなかった。
それは親心なのだろうが、心配ばかりをする母に過剰に守られたことで、挑戦をすることを知らずに育ってしまった。

挑戦しなければ、当然、新たにできるようになる事も少ない。とにかくできない事が多いので、自分に自信がなく、人の顔色ばかりを気にするようになった。何かが常に不安だし、体は子どもみたいに小さいし。自分の笑顔すら好きになれない。

中学生になり、高校生になり、周りの女の子はどんどん大人っぽくなってゆく。私は高校生の時に143cmで身長の伸びが止まった。子どもっぽく見える自分が嫌で、色気のある友達が羨ましく妬ましく思うことも多々あった。
そんな時、男友達の悪気のない言葉にハッとする。
「おまえ、子どもから急におばさんになるタイプだな」
確かに、そうだ、と思ってしまう程に、自己肯定感も育っていない私。

大学受験を考え始めた高2の時、初めて父に受験の相談をした。
子どもの頃から「姉は医師、ミカは薬剤師になれ」と言われていたので、親にあまり褒められた記憶が少ない私は、褒められたい一心で理系に進んでいた。でも、姉の受験で頭がいっぱいだった父には「おまえは好きなことしろ」という一言で片付けられてしまった。
驚いた。耳を疑った。名前も姉と間違えられる程に父の意識に存在していない私。姉ばかり褒められている記憶が多く、こんな場面でも……。
ならば「自分にしかできない面白い人生を送ってやる」と、心に決めた瞬間だった。

掲載日:2017年09月08日(金)

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セクシーボディメイクトレーナー/作家
恋愛や人生のお悩み相談員

アンドウミカ(あんどう みか)

フィットネススタジオのトレーナーであり、海外のショーで踊ってきた経験もあるアンドウさん。そんな彼女は昔、自身のルックスに劣等感を持っていた少女でした。劣等感に打ち勝った彼女のキッカケとは……?

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