キッカケインタビュー - » 鈴木夢 | KeyPage(キーページ):誰かのキッカケを届けるメディア

キッカケインタビュー

“私という人間を突き詰める”いつかは魅力的なおばあちゃん役者に。

鈴木夢(すずき ゆめ)

劇団「ゼロリミット」役者

この鍵人のコンテンツ:

キッカケ記事

いま何やってるの?
何も解らずできぬまま舞台に立った英語劇での感動を支えに、役者の道に邁進。大学に在籍しながら劇団「ゼロリミット」や他の劇団でも役者として活躍し、演ずることを通して実生活を豊かにする演劇の真の魅力も伝えようと奮闘中。おばあちゃん役者になった時の自分を楽しみに、日々パワフルに活動している。

おしとやかだった女の子がたましいの求める生き方に気づき、殻を破ってがむしゃらに邁進してゆくストーリー。「おばあちゃん役者になった時が楽しみ」と笑う鈴木夢さんの笑顔と行動力の秘密は……?

キッカケ①:おしとやかな女の子を演じた子ども時代。キッカケは小学5年の時の英語劇だった。


もともと落ち着きのなかった私。
牧師である親の受け持つ教会に併設する幼稚園に入園することになった。自分の親が、みんなに尊敬され、頼られるポジションにいる環境において、幼い私は何を感じ取ったのだろう、大変おしとやかでおとなしいキャラクターを演じるようになった。子ども心におこなうそれは無自覚で、いつしか私はその“おしとやかな私”を本来の私の特性と信じ、生活するようになった。


何かに目覚めたのは小学5年次のこと。
ひょんなきっかけから、英会話教室の英語劇クラスに入り、初めて舞台に立つことになった。緊張もするし台詞も棒読み、演技どころかただ立っているだけ……それなのに、私のたましいは大きく震えた。


ああ、これだ。この空間に存在することが、私のしあわせ。


本能的にそんな確信を持った。これが私の演劇人生の始まりだった。

キッカケ②:演じるしあわせも葛藤も抱えながら駆け抜けた高校時代。


小学6年次にも同じ英語劇に携わったのち、中学ではなぜか陸上部に。
おしとやかなキャラクターの抜けきっていなかった私はひとりで何かを決めることができず、仲の好い友達の入った陸上部に入部してしまった。


それはそれで楽しかったのだけれど、やはり舞台に立ちたいという気持ちを忘れず、高校は演劇部で選んだ。横浜市の小ホールが好きなだけ使える演劇部。大会で結果を残すことはできなかったが、仲間と一生懸命になることができた演劇三昧の高校生活がしあわせだった。


毎日中庭で走りながら


「あえいうえおあお、かけきくけこかこ……」

「あいうえおいうえおあうえおあい……」


と声出し。
はたから見ると変態的な稽古ぶりだったと思う。けれど、そんなことでも真剣に楽しくできてしまう演劇が楽しくて楽しくて、夢中になって駆け抜けた。


とはいえ悩みもあった。
当時は、すばらしい役者の方々は、役を自分に憑依させる、というか、完全に役に成り代わってしまえるような、素質を持っているのだと思っていた。自分にはどうしても、その感覚がわからず、これからもわかるとは思えなかった。自分がそのまま、与えられた役の代わりに舞台に立ってしまっているようで、私自身満足できなかった。

キッカケ③:“私という人間を突き詰める”という役の深め方を教えてくれた人。


でも、どうしても憧れを捨てられなかった。
とにかく芝居がしたくて、より良い役者になりたくて、大学1年次にネットで見つけたオーディションを受けに行った。ワークショップ形式のそのオーディションが大変興味深く、オーディションには落ちたのにその演出家の方に食らいついた。


「招き猫みたいに、隅っこにちまっと置いてもらうだけでいいんです」
「雑用だって、何でもしますから」

「もっと勉強したいんです」


その熱意が通じ、ある現場で使ってもらえることになった。
その後、その演出家の方が行ったワークショップに参加した時のこと。偶然その場に同席していた、やたら存在感のある


髭っぽい男

謎のイケメン

羽生結弦(似)


………の3人に


「お前、頭おかしいんちゃうか」

「おもろいな」


と言われ、彼らの劇団に誘われた。


それが劇団「ゼロリミット」との出合いだった。


たいして芝居もみてもらっていなかったのに、第二回公演からいきなり役者として使ってもらうことになった。舞台に立ちたいくせに、自分の演技に自信がなかった私は、オファーを受けてしまったことを申し訳なく思い、稽古場でも、無意識のうちに消極的で一人ぼっちの芝居をしてしまっていた。


わたしはいったい何がしたくて、こんなすごい方々の一緒にいるのだろうと、自分を責める日が続いた。


しかし、稽古の帰りに一緒の電車になった演出家の瀬戸さんは、

「そのまんまでいい」

「夢の思うようにやれ」


と言ってくれた。


ずっと、自分を消して、役を憑依させるように演じる人が、真の役者であり良い演じ方なのだと思っていた。それができない自分は二流で、つまらなくて、それなのに演じることがやめられなくて……。けれども、そうでなくても好いと言ってくれる人がいた。ゼロリミットで演じながら、瀬戸さんやいろんな先輩方が教えてくれる。


自分を役に近づけるのか、役を自分に近づけるのか。


前者のできる人はそれで好いのだけど、決して、後者も不正解ではない。
むしろ、後者にしかできない「味」もある。それを突き詰めて好いのだ。
それから私は、自分はどうがんばっても自分なのだから、自分という人間を丁寧に突き詰め経験を積み重ねることで、自分としての真実の言葉を紡ぎ出していこうと、思うようになった。


それならば、私にもできる。それならば、人間生きていれば誰にでもお芝居はできる。


お芝居をライフワークにすると決めたのは、それに気づけたからだ。

キッカケ④:新たな場にも進んで飛び込み、挑戦を続ける。


私はまだ何者にもなっていない。
役者としても人間としてもまだまだ未熟で、だからこそ自分の経験していない事を経験してきた人と出会うのがおもしろい。出会う人出会う人皆が私の憧れで、私という人間の深みがこうして増してゆくのがうれしいのだ。


ああ、早くおばあちゃんになりたいなあ、と思う。
たくさんの人に会い、たくさんの影響を受け、いまの私には想像もつかない深みと厚みのある人間になり、魅力的な役を演ずるおばあちゃん役者になりたい。私はいったいどんな人生を歩み、どんな役者になるのだろうと、毎日わくわくしている。


それに、役を演ずることのおもしろさや意義深さも伝えてゆきたい。

お芝居で自分ではない役を演ずる機会を頂いて、自分という枠を超えて疑似的に人とコミュニケーションすることが、私が現実に人と付き合う場面においても大いに役に立っている。ただ演ずることがおもしろいだけでなく、実生活のコミュニケーションも豊かにし、人生の可能性を広げるものでもあるということを、大人にも子どもにも伝えてゆきたい。


やりたい事はたくさんあるし、私の想像を超えた未来にも心は躍るばかり。

はるか昔、英語劇の舞台で初めて震えたたましいの導くままに、可能性に心を開き、私はこれからも生きてゆく。


これが私のKey Page。。。

この記事をお気に入りに登録

掲載日:2017年02月24日(金)

鍵人No.0038

鈴木夢(すずき ゆめ)

神奈川県出身。
小学5年次に英語劇に出演したことをきっかけに、役者の道を志す。
コンプレックスだった演じ方を「そのままでいい」と言ってくれた瀬戸涼平が演出家を務める劇団「ゼロリミット」に所属。
役者としてのミッションはもちろん、演ずることがいかに人生を豊かにするかを広く伝えることも生涯のミッションとして、大学に在籍しながら日々活動している。

アメブロ『鈴木夢の毎日アドベンチャー』
https://hegufoy244.amebaownd.com/

Twitter
bell_tree_dream
劇団「ゼロリミット」HP
https://0limit.jimdo.com/

最新のキッカケ

ほかのキッカケを見てみる!

ちょこっとKeyPage

ちょこっとKeyPageを見る