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キッカケインタビュー

1か月間森に住んで気付かされた、自分探しの終着点を見つけたキッカケ

中山理紗(なかやま りさ)

NPO法人Kids of Earth代表

この鍵人のコンテンツ:

キッカケ記事

いま何やってるの?
NPO法人Kids of Earthの代表として活動中。
「自然と人が共存し、地球が笑顔になるために」を信念に、こどもたちの未来をより良くするために日々奮闘する。

NPO法人Kids of Earthの代表として活動する中山理紗さん。自然と人が共存し、地球が笑顔になるために。そんな自身の在り方を見つけたのは、「地球の大自然」と「未来を描く人の力」に触れた時だった。

キッカケ①:家族や大人のあるべき姿とは?現実を知ったキッカケ

「お父さん?お母さん?家族?お友だち?それって一体何なのだろう?」
家に帰るとお父さんがいて、お母さんがいる。普通の人が当たり前に持っているそんな常識は、私にはありませんでした。


お父さんもお母さんも、仕事で忙しく家にほとんどいなくて、いつも両親の知人が私の親代わり。
いや、親という存在自体がよくわかっていませんでした。
幼稚園の時、先生に「お父さんを描いてみよう!」と言われ、私はいつも自分の周りにいる沢山の人の顔を描きました。
「お父さんは一人だよ!」と言われ、初めてお父さんは一人だということを知りました。
「お友達を描いてみよう!」と言われ、私は拾ってきた石や、捕まえた虫の絵を描きました。「お友達は人なんだよ!」と言われ、初めて友だちというのは人だけなんだということを知りました。


おかしな話ですが、それが私にとっての当たり前の世界でした。


小学生になり、はじめて親というものが何なのかを知り、大人という存在を認識しました。
そこから私はよく大人を観察するようになりました。
なぜか大人たちは皆疲れた顔をしていて、なんだかつまらなさそうで。
私はそれを見て「大人になんてなりたくないなぁ。」と漠然と思っていました。


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キッカケ②:迷いながらも自分自身の存在意義を見出そうとしたキッカケ

中学生、高校生と成長していくに連れ、私は段々と普通の人とは違うと思うようになり、本当の自分を偽るようになりました。
周りと合わせなければいけない。
そんな思いにいつも苛まれ、幼い頃は大きかった世界が、ずっとずっと小さくなった感覚を受けました。


「知らない世界をもっと見てみたい」


狭まる自身の世界を取り戻すために、私は世界のことを勉強できる大学に進学しました。
そしてそこで出会った人達の影響で私はある講座を受けることになりました。


それは、自分の在り方や目標を明確にする為の講座。
そこにいた人達は「イマココ」の自分をきちんと表現できる人達ばかりで、それを見て私は何も言葉が出ませんでした。
なぜなら、私は「今までなにをやってきたか」でしか自分を表現することが出来なかったからです。
なにをやりたいのか、なぜやりたいのか、自分の生きる意味、自分の成すべきこと...なにも分かっていないことに気付かされました。


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「私ってなんのために生きてるんだろう…」


帰り道、今まで自分が違和感を持っていた大人たちの顔が頭をよぎりました。
「あの時なりたくないなぁと思った大人に、自分はなろうとしているのかな?」


自分の在り方をきちんと表現できる人達がいる。
自分とそんなに歳も変わらないのに、その人達がとても輝いて見える。
でもそれと同時に、私も可能性は無限大で、色んな選択肢があるからこそ自分自身を最大限に生きていいんだ。
そう言われた気がしました。


「私だって自分の在り方を見つけたい。」

キッカケ③:大自然の中で過ごし、大事なことは何か考えるようになったキッカケ

「今の私には“これまでの自分”しかない。。
だから“これまでの自分”とは全く関係が無いところにいこう。
ゼロベースから、自分自身が本当に大事に思うものを見つけよう。」


そして私は、通っていた大学のとあるプログラムに参加することを決意しました。
それは、長野県にある「千年の森」というなにもない森で、1ヶ月間生活するというプログラム。
水、食料、コンパス、寝袋と最低限の着替えだけを持って、私はバスに乗り込みました。


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ふと見ると、そのバスには私の他にも女性が1人、男性が3人乗っていました。
どうやら同じプログラムに参加するメンバーのようです。


「このメンバーで1ヶ月間生活するんだ…」


都会の町並みを背にして、曲がりくねった山道をどんどん登り、私達を乗せたバスは、目的地である「千年の森」へと入っていく。
そこは、想像していた以上の大自然で、とても人が住めるようなところだとは思えませんでした。


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「本当にここにはなにもないんだ…」


しばらく森を散策すると、以前ここで生活をしていた人達が作ったトイレや、五右衛門風呂などがありました。


私たちは、生きるために何をしなければならないのかを真剣に考え、まずは雨風をしのぐための小屋を作ることにしました。
しかし、小屋ができるまでは当然外での生活です。
あるのは寝袋だけ。
火をおこしたり、川に水を汲みにいったり。
お風呂は3日に一回。
大きな湯船に川から汲んできた水を入れて、火を焚いて、お湯の温度を調節して...一日がかりの作業となりました。


もちろん、電話も繋がらない。
熊や猿を頻繁に目にするような大自然の森の中での生活。
今まで当たり前にあった「火」も「水」も「家」も、ここでは一苦労。当たり前にあるものなんてなにもない。


ある日、火や水のことでメンバーと大喧嘩になり、それをキッカケに私達はそれぞれ別々のところで生活することになりました。


もう「仲間」もいない...


見渡す限り暗く深い森の中で、私はたった一人ぼっち。
ゆっくりと歩きながら、安全そうな場所を見つけて私は不安をごまかすように早々に寝袋に入ることにしました。


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その時、そんな不安をかき消すほどに目の前に広がる大きな星空に、私は一瞬言葉を失いました。

キッカケ④:辿り着いた答え、それは自分自身の使命

「そう言えば、ここにきてこんなにゆっくり星を見たのは初めてだったかもしれない。

いつしか私は、この星空に夢中になっていました。


木の葉をなでる風の音、虫のさえずり、川のせせらぎ、そしてこの壮大な星空。
自然が作り出す情景に例えようもないほど私は感動していました。
あまりにも素晴らしくて、自分自身がとてもちっぽけな存在にも思えました。
しかし同時に、そのちっぽけなもの一つ一つに“個”としての役割や個性があり、それら全てがあるからこそこの地球全体を形作っているものなのだと。
深く腑に落ちた気がしました。


私は全身で一つ一つの“個”の思いを感じながら、これまでの森での日々をゆっくりと時間をかけて振り返りました。
その中で特に“人の感情”への概念が大きく変わっていたことに気付きました。
辛い時に触れた優しさに涙して、火を起こせたことに飛び上がって喜んで、水を節約しない仲間に本気で怒って…普段は見過ごしてしまう些細な事が、この生活のなかであったからこそ、より深く私は心を打たれたのです。


石の形が一つ一つ違うように、葉の色が一枚一枚違うように、私は私という“個”であり、それを貫いて良いんだと。
そして人だけが“個”の中で唯一感情により変化し続けることが出来る生き物なのだと、私は改めて気付かされた気がしました。


そうして1ヶ月間のプログラムは、私に沢山のキッカケを与えて終了しました。


それ以降私は、自分の知らないことにより広く興味を持てるようになりました。
自分の考えが及ばないものを体感し、自分自身が変化していくことを楽しんでいました。


「自分が絶対に行かないと思っていた場所に行ってみよう。」


そして私はニューヨークに行くことにしました。
今までやったことがないことを沢山経験して、行ったことがない場所に沢山行きました。
その中でも、世界一美しいと言われるニューヨークの夜景を見て、私は以前に森で見たあの星空を思い出しました。


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「あの時と同じくらい綺麗…」


人だけが未来を描くことができる。
この夜景も人が未来を描いたからこそ創ることが出来たものであり、それは自然に負けないくらい素晴らしいもの。


その時、やっと自分の“個”がわかりました。
自然が創った森の中の星空と、人が創ったニューヨークの夜景。
人も、自然も地球に住むという視点からみると同じだけの価値があり、同じ世界に生きている。
私達がみんな「地球のこども」であるように、すべての“個”を大切にする。
そんな活動がしたい。


私の生きる意味…


人だけが創る世界ではなく、自然だけが創る世界ではなく、どちらも素晴らしいものを創れる“個”だからこそ、共存してもっともっと素晴らしい世界を創れるはず。


そんな未来を描ける人に私はなりたい。


私が描いた世界を沢山の人に届けるために。


これが私のKeyPage…

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掲載日:2016年09月19日(月)

鍵人No.0002

中山理紗(なかやま りさ)

東京都世田谷区生まれ。

大学時代に1ヶ月間電気、ガス、水道のない大自然の中で過ごした経験を糧に、教育と環境が自分人生の軸になる。

現在、こどもたちの未来をより良くするためにNPO法人を立ち上げ活動中。

公式FBページ

https://www.facebook.com/KidsofEarth/

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