琴羽夏海 Episode4:何歳からでも、誰に何を言われても、人生はまたここから始められる。 | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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「30にもなって、結婚も出産もしていない負け組なのに、好きな事を追い掛けるなんて」

「占い師になって独立したい」という私の決意を母は無残にもこう言い捨てた。

30歳。女性として生きていればいろいろな事を考える年齢だ。
周りの女友達は結婚したり出産したりしている。
それでなくても、しっかりした企業に勤めて良いお給料をもらって。
「30歳で転職はイイけれど、……占い師?本当に?」と、本音を言えばまだ迷いはあった。

でも、それでも負けたくなかった。悔しい。涙が止まらない。
高校も中退、バイトも就職も何ひとつ長続きせず、責任ある事からすべて逃げてきた。
もう逃げたくない。諦めたくない。
お兄さんが命を懸けて教えてくれた事。生きることも、好きな事をすることも、永遠にできるわけではない。
もし明日が最後なら、何ひとつ後悔しない人生を送りたい。

けれども、好きな事を見つけて続けても、もちろんいい事ばかりだけではない。

ふとしたお客さんとのトラブルで、それまでにない挫折を味わったこともあった。
今度こそ……人生の使命が見つかったと思ったのに、占いに関わるのが怖くなった。
出展を約束していた友人主催のイベントを最後に占い師は辞めよう。そう臨んだ時……。
そこで関わったたくさんのお客様の感謝と喜びの顔にかつてない感動を味わった。
「そうだ。この瞬間のために私は占い師になったんだ」
忘れかけていたものを掴み直し、もう一度占い師として進みたい。そう心から思えた。

本当に時間が掛かったけれど、副業としてではなく占い師一本で生活するようになって、しばらくになる。
雑誌やテレビの取材も増えてきた。
ある大手週刊誌に取材された時のこと。母は、その雑誌を2冊買ったという。

「お母さんが、私を応援してくれる……!!!」
いまでも口では厳しい事ばかり言うのだけど、本当は認めてくれていることを感じている。

占いとは、その人本来の特性や現在地を知り、未来を切り拓いてゆくツール。
人にはそれぞれ個性がある。得意な事も不得意な事もある。生い立ちも経験も様々。
その個性を活かして生きることが今世の使命であり、幸せに生きるということ。無駄などひとつもない。

青く見える隣の芝生をうらやむのではなく、
青く見えない自分の芝生を嘆いたり責めたり必死で補おうとしたりするのではなく。

生まれた家、時代、場所、生い立ち、得手不得手も経験もすべて、
今世で使命を果たし幸せに生きるために必要不可欠なパズルのピース。
そんな納得感を持ってもらい、いまこの場所から前向きに人生を切り拓こうと切り替えてもらうために、
占いというものがひとつのツールとして広く社会に浸透することを願っている。
そのための業界のイメージアップや占い師の育成にもいま力を入れている。

特別でなければ愛されないと思い込んだ子ども時代。
必要とされる感覚を求めて試行錯誤した時期。

特別でなくても、本当は私は愛される。特別何かができなくても、私は尊い存在だった。
ただ、誰かのために特別役に立てる技術を持っていること、それはそれですばらしい事だった。
特別になりたくて得ようとした占いという技術が、
特別でなくてもすべてがふさわしく尊いのだと私自身に気づかせてくれた。
何かができるから持てる自信ではなく、私という存在そのものに根ざした誇りや自信を持たせてくれた。

いま悩んでいる事。理不尽に思える経験。なかった事にしたい記憶。理想に対して色あせて見える現実。
すべて、無駄ではない。すべてにふさわしい意味がある。
そして、人生はいまこの瞬間から選択し直してゆける。いくつになっていても、周りの誰に何を言われても。

自信が持てず、たくさん悩んですべてから逃げてきた過去の私に、そう伝えたい。
そしていま目の前にそんな人がいたら、私は心からメッセージを届けたい。
私にも見つけられた私らしさ、そして今世での使命が、あなたにも必ず見つけられるから。

すべての人に価値がある。
これが、私の伝えたいKeyPageです。

掲載日:2018年12月03日(月)

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ポジティブ・リーダー占い師

琴羽夏海(ことは なつみ)

自信を持つための占い、いまここから幸せに生きる占い。そんな占いを提供する琴羽夏海さんは昔、自信が持てず何事も長続きしないことを苦にしていたのでした。琴羽さんが現在のような活動を始めたきっかけとは?

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