深谷信仁 Episode1:『当たり前のことができない。』自信の持てなかった過去… | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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福島県に生まれた僕は、幼稚園の時に千葉に引っ越し、また小学校2年生の時に福島に戻り…と、引っ越しを繰り返したこともあり、新しくできた環境で周りの子とどう話し、どう接して良いのかキッカケがつかめない毎日を過ごしていました。
『友達と遊ぶ』そんな当たり前のこともできず、どんどん塞ぎ込んでしまい、「そんな自分はダメな子なんじゃないか?」そんな事を思いながら小学生時代を送っていました。

「皆は何の問題もなく話せているのに、なんで僕だけできないのだろう…」

やがて、周りと比べて自分自身に劣等感や罪悪感のようなものを持つようにもなりました。そんな自分が嫌で嫌で仕方なくて、なんとかこの状況を変えるために、中学校に上がるのを機に色々と試みることにしました。
まずは、リアクションが大きいキャラクターになってみようと思い挑戦したのですが、それが逆に面白かったのか今度はイジられる役となってしまいました。僕が求めていたのはそのような反応ではなく、在りのままの自分を受け入れて欲しかったので、そのギャップから次第にストレスを感じるようになってきました。

しかし、そこで人間関係を拒否することにより周りから嫌われてしまう事の方が怖く、無理矢理笑顔でその場をしのぐということが増えました。この時から、周りの環境や人に合わせてしまう性格が生まれてきました。憂うつな中学時代を抜け出したくて、とにかく勉強を頑張り周りとは違う高校に進学しました。

高校時代の友人関係は特に問題はありませんでしたが、相変わらず人と話すのに人目を気にしていましたし、人から嫌われない様なコミュニケーションを取っていました。そんな中、リーマンショックの影響で父の会社が業績不振となり給料が減少し、役職も営業職から事務職へ降格になってしまいました。
それから家での父の態度が変わりました。帰りは早く、帰ったらすぐお酒を飲み、酔ったらその場で眠り込む。そんな姿を毎日見ていた母は、軽いうつ状態となってしまいました。僕は母の姿を見て悩みや不安を親に相談する事も気にしてしまうようになりました。

そんな僕のモチベーションになっていたのは、「周りに負けたくない」「こんな人にはなりたくない」と言った周りと比べて自分を高めようとする成長意欲でした。また、小学校の時のクラスメイトや中学校でからかってきた人たちを「見返したい」というような思いもありました。
そんな時、父が「これからの時代公務員は良いぞ。」という事を教えてくれて、僕はその言葉通り仙台の公務員試験専門学校に進学しました。公務員になって少しでも良い職に就けば親も安心するだろうし、昔のクラスメイトも見返せると思っていたからです。

2年間の専門学校生活は友人関係も問題なく、勉強もほどほどにして無難に卒業することができました。

就職時にはたくさん公務員試験を受けたのに、自衛隊でさえ落ちてしまい、唯一受かったのが外務省でした。外務省では総務課に所属しており色んな仕事に関わりましたが、ただ業務をこなすだけでやり甲斐や充実感は全く得られませんでした。
なぜなら、僕の中では外務省に入ることが目的になってしまっていたので、入省した時点で完全燃焼してしまっていたのです。

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掲載日:2018年11月28日(水)

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深谷信仁(ふかや のぶひと)

人材育成のコーチとして様々な人の成長に関わる深谷信仁さん。人付き合いが苦手だった彼が、人と関わることを仕事にした背景とは?

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