仕事も波に乗り、楽しく過ごしていたが、3年目になると、ふと「結婚・出産」というテーマが自分の頭の中に降りてきた。私は思いつくままにすぐに婚活を始めた。
そして婚活で出会った人と、3か月のスピード婚。
結婚式をして、仕事もやめた。上司には「田舎暮らしはお前には合わないだろう」なんて言われたりしたものの、主人の住む佐賀に移住することになった。同じ年の12月には息子を出産した。
主人はなかなか実家へ帰ることを許してくれなかった。
それに彼はよく怒鳴る人だった。ママ友との会話は、子育ての話よりも主人のことばかりだった。実家に帰りたくても帰れない。でも、もう一緒にはいたくない。主人の顔色を窺ってばかりの生活は苦しくて、つらくてたまらなかった。
そして息子が2歳になったある日、私はとうとう意を決して、息子を連れてママ友の家に逃げ込んだ。もうあの家には帰りたくない…。私たちはそのまま東京へ行き、実家に避難した。主人の怒りが収まる気配はなく危険だったため、私たち親子はしばらくシェルターに移り暮らすことになった。
ここなら安心。やっと心の縄がほどける思いだった。そして離婚調停となった。
掲載日:2016年12月30日(金)
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ミライLabo コーディネーター
シェアファミリープロジェクト代表
釜本真美子(かまもと まみこ)
現在ミライLaboでイキイキと働くシングルマザーの釜本真美子さん。いじめ、家族の死、転職、留学、結婚、出産、離婚。壮絶な人生の果てに彼女が気付いた、本当に大切な人生のテーマとは。