加藤雅彦 Episode2:東北で感じた無力感 | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

» 加藤雅彦 Episode2:東北で感じた無力感

2011年3月11日 東日本大震災が起きた。
東京からあまり離れていない場所で起きている世界をも驚かせた出来事を通して、僕は東北に行き、自分の目で見た風景を写真に収めたい。そして、被災地の方々に音楽を通して、元気を届けようと思った。思い立ったら行動したくなって、震災が起きて2ヶ月後には気付いたら、東北にいた。

東北の地に踏み入れてみた光景は僕の想像をはるかに超えるものであった。

土の上には何もなく、流れている流木や、家の残骸、いたるところに刺さってある赤旗。全てが衝撃的。共にいったボランティアの人に「赤旗の下にはまだ沢山の死体があるんだよ」と赤い旗が立っている理由を聞いた時、自分の無知、無力さを痛感した。

その時、僕は一回も目の前に広がる景色に対して、シャッターを切ることがなかった。

掲載日:2017年06月16日(金)

このエピソードがいいと思ったら...

この記事をお気に入りに登録

スマイルクリエイター

加藤雅彦(かとう まさひこ)

写真や音楽を通して人に笑顔を届ける活動をしている加藤雅彦さん。ただ過ぎていくだけの日々に取り残された自身を変えたのは、東日本大震災を通して知った、人々が本当に求める“希望”だった。

エピソード特集