インストラクターの仕事は楽しかった。スポーツジムのスタジオで、面白おかしくダンスエアロビクスのレッスンをしていた。なりきってもらうために、「あなたは女優よ~」なんて。そうしたら、口コミで広まったのか、人気になってきた。
そんなある日、テレビ番組のディレクターさんから声がかかった。
しかし、テレビ収録は緊張して上手く出来なくて、結局鳴かず飛ばずだった。
…しかし、また少ししてからもう一度ダンスで出てみないかと声をかけていただいた。
これが私の転機だった。
それから、疑惑のおネエダンサーとして、出演回数が増えていった。
視聴者からも反応をもらったり、他のテレビ出演や地方営業のお仕事など、今まで経験できなかったようなお仕事が増えていった。
私は、いつの間にか、憧れだった芸能界でダンスの仕事をしていた。
忙しくなって、目の前のいただいた仕事をこなすので精一杯だったけれど、嬉しかった。大好きなインストラクターの仕事は辞めないまま、ダンスを通して、ダンスのお仕事以外にも色々なことを経験することが出来た。
…そして現在、そのテレビ出演を見たという人のお誘いがきっかけとなり、紆余曲折ありながらも、「おベガス!」というショーラウンジスタイルのイベントをプロデュースし、新しい形のショーを発展させていこうという新たな目標もでき、日々奮闘している。
アメリカから日本に来て、友達も生きがいもなく灰色だった私の人生。
でも、ダンスに出会い、またそれを通じて人と出会い、こんなにカラフルになった。そして、自分らしくいられる居場所を見つけることが出来た。
人生には、いろんな時期がある。
いやな自分を変えようという気持ちがあれば、変われると私は思う。ちょっと勇気をだして、一歩を踏み出してみると、いい出会いも、悪い出会いも通して、自分が変わる。少しつらい時は、そこをちょっとだけ頑張ってみると、すごくいいことが沢山あると思う。私の学生時代とダンスの出会いがそうだったように。
友人、家族、周囲の人たちへの感謝の気持ちを忘れずに。私はこれからも自分らしく表現することをあきらめず、挑戦し続けていきたいと思う。
これが私のKeyPage…
掲載日:2016年11月28日(月)
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ジャズダンサー・ダンスインストラクター
振付師
YASU-CHIN(やすちん)
ダンスを通してTV番組、インストラクター、イベントなどで活躍しているYASU-CHINさん。かつては友人もなく居場所もない。灰色の日々だった彼の人生…。ダンス一筋に生き、そして見つけた真の彼らしさとは。