とにかく生活しなければならないこともあり、私は求人情報誌を開いては、様々な仕事情報を見ながら「これも違う、あれも違う」と、次の就職先を探しました。
そうやって自分を探すように3ヵ月が過ぎた頃、とある友人が私に声をかけてくれました。
「実加ちゃんってヘアメイクやれる?」
専門学校で培った技術はあったので、「大丈夫ですよ。」と私は返事をし現場に向かいました。
しかし、そこで思っていた以上に自分自身に技術がついていなかったことに気付かされました。その時私は、自分が描いた夢の大きさを勘違いしていたことを知りました。
「これまでがむしゃらに勉強して技術を磨いてきたはずなのに…こんなことで辞めたなんて言えるほど、私はまだ美容のこと何もわかってない。」
そして私は美容師ではなく、「美容」というジャンルに着目し、ヘアメイクサロンに就職することにしました。そして、仕事の傍らでエステ、アロマ、ネイル等の勉強、また化粧品検定などの資格をとったりと美容全般についてとにかく知識をつけていきました。
週5日働いて残りの2日で学校に通うという生活。大変ではありましたが、自分なりに仕事も身について、新たな方向性が見え始めてきました。
そんなとき、今まで指名してくれたお客様からこう聞かれたんです。
「次、決まってるの?」
掲載日:2016年12月02日(金)
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竹本実加のエピソード一覧
ヘアメイクアーティスト
竹本実加(たけもと みか)
ヘアメイクを主として美容全般で活動する竹本実加さん。幼い頃に抱いた「美容師になりたい」という夢。内気だった彼女が独立するほどの強さをもてるようになれたのは、自分にとっての理想像を見つける為の一歩踏み出す勇気だった。