菅谷晃子 Episode3:本当の自分を出せる場所との出会い | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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そんな時に、ふと見たフリーペーパーに載っていたお豆腐屋さんの求人に 『腕よりも心で販売できる人募集!リヤカーを引いてお豆腐を売りながら、ぬくもりのある仕事をしてみませんか?』と書いてありました。なぜか今まで感じたことのないくらいワクワクし、直感で心が動きました。 「これだ!」と。

「腕は何にもないけど心ならきっとある!」そう思いお豆腐を積んだリヤカーを引き町に出てみました。

始めてみると空や町の人々に癒され、私がリヤカーを引いてるだけで「頑張ってるね!」と声をかけてもらえるようになりました。今まではどれだけ頑張っても認めてもらえなかった気がしていた。そんな私に、主にお年寄りのお客さまたちから 「あなたが来てくれるお陰で本当に助かるわ。ありがとう。」「一人暮らしだから、1週間誰とも話すことがない時もあるんです。あこさんが来てくれる土曜日はお話相手ができて嬉しいです。ありがとう。」「アコちゃーん!」と毎日声をかけてくれました。

私自身を必要としてくれることに感謝して喜びを感じ、嫌いだった自分が気がついたら大好きになっていました。次第に笑顔になれなかった私が、あこちゃんの笑顔をみると癒される。そう言ってもらえるようになりました。

「頑張らなくてもいいんだ。」

楽しんでマイペースにやるだけでも、こんなにも必要としてもらえるんだ。
昔から行動がゆっくりだった私は、お年寄りの方とゆっくりお話をすることに向いている。ちっとも急ぐ必要なんてないんです。お金の計算が苦手な私は、お釣りがわからなくて困ったら、お客さんに計算してもらっちゃうこともあります。でも、それでいいんです。人に甘えることがやっとできたような気がしました。

そして、毎週お会いしていた大好きなお年寄りのお客さまのご遺体に触れ、別れを経験することもあり命の大切さを学びました。恩返しがしたい…お年寄りの方々に沢山の幸せを届けたい。そんな思いで作ったオリジナル豆腐と石鹸『ありが豆腐』と『ありが豆乳石鹸』があります。お話をお聞きするのが大好きな私は、お年寄りの夢を聞いて叶えてあげることが今1番楽しい。ただお豆腐を届けるだけではなくて、その方のさらなる笑顔を想像して一緒に素敵な時を過ごさせて頂いている感覚。『ありが豆腐』と『ありが豆乳石鹸』の利益はその為に使わせて頂いています。

遠回りしたことも多かったのかもしれません。
それでも私は、こんな私が居続けても良い場所を見つけることができました。自分のことが好きになれて、両親からの深い愛情に気がつきました。今では毎日笑い合って仲良くしています。私は私のままで良い…きっとどんな人にでも、ありのままの自分を受け入れてくれる場所がきっとある。夢中になって挑戦し続けていた。ふと周りを見渡すと応援してくれる仲間の笑顔がありました。

これが、私だけの本当の居場所を見つけたKeyPage…

掲載日:2018年11月29日(木)

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地域密着型リヤカーの豆腐屋

菅谷晃子(すがや あきこ)

リヤカーを引きながら笑顔とお豆腐を届けている菅谷晃子さん。いつか笑顔で自分にしかできない仕事をしたい。そう思い続けた彼女らしさとは?

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