土田真生 Episode1:山奥に拉致されて、不良なんてやめようと思った中学時代 | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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喉元にナイフを突きつけられている。体が震える。どうしてこんな目にあっているのだろう。

そんなことを考えても、何も変わらない。犯人はクスリをきめていて、目が血走っているような男だ。ぼくはここで死ぬのだろうか。

ぼくは子どもの頃から、夢中になると周りが見えなくなるタイプだった。幼稚園の砂場を底が見えるまで掘り続け、池を作ったほどだ。

ひとりでなにかに夢中になって、気がつくと周りを巻き込んでいた。みんなの中心にいることが多く、変わった子だった。

中学生になってもそれは変わらず、不良の道に入った。タバコやバイクで遊んで、仲間と非行を繰り返していた。そんなある日、友達から電話がかかってきた。

「車に乗ろうぜ!」

先輩の車を運転して遊ぼうというのだ。一緒に車に乗っていると、その友達がぶつけてしまった。彼は逃げてしまい、ぼくが車の持ち主に目をつけられた。

持ち主は近所でも有名な、薬物中毒の男だった。彼はぼくを車に乗せると、逃走した。

「殺される!」

そう思ったぼくは、一瞬の隙をついて携帯電話で助けを呼んだ。友達のお父さんが助けに来てくれることになったけど、時間がかかる。その間にぼくは山奥に連れていかれ、喉元にナイフを突きつけられたのだ。

暴走族をやってる友達やヤクザの人たちが、総出になってぼくを探してくれた。ぼくを拉致した男は、逃げられなくなると、ドン・キホーテの駐車場に車を停めた。そこには100人を超える不良が集まっていて、男を捕まえた。

助かったと思ったのもつかの間、母に殴られた。

「責任取れへんのやったらそういうことするな!」

安心すると同時に、もう不良なんてやめようと思った。ぼくにはこの世界は向いてないのだ。

こうしてぼくは、真面目な中学生になった。

掲載日:2019年04月12日(金)

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株式会社LIM 代表取締役

土田真生(つちだ まさき)

拉致、親のうつ病、取引先の裏切り……。さまざまな困難に見舞われながらも、そのたびにリスクを取り、挑戦してきた。そんな土田さんの半生に迫ります。

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