池松佳菜絵 Episode4:思い込みからの解放 | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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ただでさえ慣れない海外での暮らしだったが、それに加えて外国人8人と会社の寮で暮らすことになった。お互いに違う文化を持つ人たちとの暮らしは驚くことばかり。日本じゃありえないことを、相手は平気でしてきたり、それが相手の“当たり前”だったり―。

例えば次の日朝8時から仕事があるのに、同居人が夜中の1時まで大声でパーティーをしていて、その音で寝られない。買っておいたアイスクリーム食べられちゃう、とか。

文化も価値観もごちゃ混ぜの生活に、自分の価値観が日に日に揺さぶられていく。
すると、違和感をおぼえ出す―。

あれ…?

“なんでみんなこんなに自分勝手に暮らして、楽しそうなんだろう?人生って、こんなに楽しんでいいんだっけ?”

“あれ、自己主張って…して、いいんだ!大丈夫なんだ!”

小学生の時に作り上げた方程式が一掃された瞬間だった。

その後、夢中になって働きつづけると、気が付けばアメリカに来てもう、半年が経っていた。

あと半年経ったら、日本へ帰国…か…。

え?

アメリカのトイレで、独り、ぽつんと。小窓から見える小鳥を見ながら…

「私、人生で一番の夢を、20代前半で叶えちゃって、これから先、何をするんだろう?次はパリのディズニーで働けば良い?それとも中国?どうすれば、いいの…?」

どこにも居場所がないような、途方もない気持ちになった。今まで倒れるまで働いて、夢中で駆け抜けてきて、夢にまでみた海外にもきた。
でも、独り立ち止まってみると、塞がったはずの心にぽっかりと空いた穴は、形を変えず、確かにそのまま、ここにあった。

―全然埋まってなんかいなかった。気が付かないフリしていただけなんだ。

じゃあどこに行けばいい?何したらいいの…?ねぇ…ねぇ…。
もう、疲れた…疲れちゃったよ…。もう、燃え尽きちゃったよ…。

たった独り海外で、私は完全に燃え尽きてしまった。一瞬で幕が降りるかのように、スイッチが急に、ONからOFFに切り替わるようにー。機能停止だ。

あてもないような日々の中、たまたま友人から、ロードトリップに誘われた。二つ返事で話にのって、その時初めて訪れたセドナ。ここは世界的に有名なパワースポットらしく、ヒーラーがたくさんいるという。せっかくだからと半信半疑で一人のヒーラーにお願いして、みてもらうことにした。気晴らし程度の軽い気持ちで。

「あなた、カード占いできるでしょ?」

…え、なんで分かるの?

開口一番、ヒーラーのおじさんに言われたそれは、ぴたりと当たっていたのだ。私は彼氏にどっぷりとはまってしまう、いわゆる“恋愛依存症”の傾向があった。だから、不安を紛らわすために占いによく行っていたら、いつの間にか自分でも、カード占いができるようになっていたのだ。

今会ったばかりなのに…。信用した私は、話をよく聞くことに。すると彼はこんなことを言う…。

「あなたは自分自身の夢を叶えることと、その夢を叶えることを人々に伝えることがお役目なの。だからあなたは、自分のお店を持ちなさい。」

まるでこの瞬間を待っていたかのようだった。一気に思考が回り出したのだ。

「そうだ。私、自分のサロン、持ちたかったんだ。」

あの気持ちが鮮明に蘇る―帰国後、自分が通っていたサロンに抱いていた不満を元に、もっと根本から自信をつけさせてあげられて、心にも寄り添うようなサロンを作りたいと、すぐに動き始めた。いつもと同じだ。頭より先に、むしろ身体より先に……もう、止まらない。

ディズニーで働いた経験から、お店を成功させるには「“コンセプト”、“世界観”、“ストーリー”」が大事だと思った私は「夢を叶えるサロン」をコンセプトに、サロンを立ち上げた。

サロンのテーマを女の子の部屋にして、小物集めからSNSでの発言内容まで、すごくこだわった。すると初月から席が満席。瞬く間に口コミで広がりをみせ、3年間予約は満席。気が付けばサロン経営だけで生きていけるように。

そう。何かに突き動かされるかのような…こういう時は大抵、夢が叶うのにそう時間はかからないことを、私は知っていた。

掲載日:2019年06月07日(金)

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株式会社MARRY代表取締役

池松佳菜絵(いけまつ かなえ)

幼少期からの夢を20代前半で叶えてしまい、アメリカで独り、燃え尽き症候群に。幾度となく人生のどん底に突き落とされるも、その果てに“本当の幸せ”に辿り着いた池松さん。その中で得た“多くの気付き”を人々と分かち合いたいと、他人の為に働きかける彼女が、ここに辿り着くまでの思考の変化と、彼女流の夢の叶え方を紐解きます。

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