池松佳菜絵 Episode2:自然に身に付いていた“夢の叶え方” | KeyPage(キーページ):起業家の「人生を変えたキッカケ」を届けるメディア

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福岡から上京するタイミングで、私はずっとコンプレックスだった、顔にある大きなホクロを切除した。今までコツコツ貯めてきたお年玉で。

東京には私を知る人は一人もいない。だから、福岡での嫌な思い出も、ホクロと一緒に全部捨ててやるんだ。新しい自分に生まれ変わるんだ。そういう決意と一緒に。するとなんだか、気分まで明るくなった気がした。

これでこの先の生活、楽しめるかな。

久しぶりの東京での生活。東京にいたおばあちゃんと一緒に住むものの、不安はあった。せっかく生まれ変わったのだから、もう嫌な思いをするもんかと、学校ではなるべく地味に過ごした。

これできっと今までみたいなことにはならないはず―。

しかし、「なんだよ、あの男たらし。」

「ね!本当よね!」

それは影での私に対する悪口だった。目立たぬようにと周りの席の数人と親しくしていたのに、たまたまその中に、とある子の好きな男の子がいたという理由で、派手なグループに目をつけられてしまったらしい。

その空気が伝染してか、なんだかクラス全体が、嫌な雰囲気に感じた。

そんなある日のお昼時、私はいつものように、おばあちゃんが手作りしてくれた“爆弾おにぎり”を頬張っていた。すると、一人の女の子がやってきて、私の席の前の机に、脚を組んでどかっと座った。

「美味しそうじゃん。食べさせなよ。」


何されるんだろう。ビクビクしながらも、でも渡さないわけにはいかないと、おにぎりを渡した。もうこういうことはこりごりなのに…。

「うま!明日から私の分も作ってきてよ!」

え?どう捉えていいか分からなかった。半信半疑で、おばあちゃんに2人分のおにぎりを握ってもらう。

「いただきまーす。」

彼女は美味しそうにそれを頬張った。そんな経緯で、毎日その女の子におばあちゃんが作った“爆弾おにぎり”を渡すという、なんだか変わった関係ができあがった。必然的に、毎日その子とお昼ご飯を食べることになる。すると、気が付けば私たちは、お互いの家を行き来するほど、仲のいい関係になっていた。そのお陰なのかなんなのか、徐々にクラスのみんなとも、笑って話せるように―。

「え?いや、あれはわざとやったの!」

驚いた。それは、その女の子からの言葉。

「だってさ、かなえはみんなに影で色々言われていたけど、どうみても田舎からきた、ただの女の子って感じで、男をたぶらかすような子に見えなかったの。だから、色々言っているやつらに、私が確かめてくるからって、わざとかなえの所に行ったってわけ。」

今では親友になったその子の口からそれを聞いたのは、約5年後のことだった。
なんていい子なんだろう。

“私、救われていたんだな。”

卒業後は、晴れて新卒で、第一志望のホテルに入社。

ずっと抱いていた夢が現実になった。あれ?

私には小学生の頃、ひとつのちょっと変わった自分だけの遊びがあった。家から小学校までの、何もない長い通学路に彩りを与えてくれる魔法の遊び。それは、おばあちゃんにクリスマスプレゼントで買ってもらったアラジンの映画に出てくるジーニーに「なんでも願いを叶えてやろう」と言われたら何をお願いするのかを想像する遊び。

「ミッキーとディズニーで働く!」

「大きなほくろがない綺麗な肌になる!」

「安定したお給料で東京で暮らす!」

それが“どんな願いでも必ず3つ叶えてくれるジーニー”に、当時から私がお祈りしていたことだった。

でも、時が経って気が付けば、全部が現実になっていた。


…あぁ、そうか!

願えば、叶うんだ!

夢のために適切な行動をすれば、ひとつずつ、ちゃんと叶っていくんだ。

「よし!」
確かな手ごたえだった。

掲載日:2019年06月07日(金)

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株式会社MARRY代表取締役

池松佳菜絵(いけまつ かなえ)

幼少期からの夢を20代前半で叶えてしまい、アメリカで独り、燃え尽き症候群に。幾度となく人生のどん底に突き落とされるも、その果てに“本当の幸せ”に辿り着いた池松さん。その中で得た“多くの気付き”を人々と分かち合いたいと、他人の為に働きかける彼女が、ここに辿り着くまでの思考の変化と、彼女流の夢の叶え方を紐解きます。

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