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キッカケインタビュー

後悔しないため!我が子の死から気付かされた私が生きるキッカケ

川角亞希(かわすみ あき)

スマイルフォトグラファー
しあわせの種まき夫婦

この鍵人のコンテンツ:

キッカケ記事

いま何やってるの?
自分自身の過去の体験を通じて、お互いの幸せを実現するのはもちろんのこと、自分たちの周りにいる大切な人たちにも「しあわせの種」をまいていけるような夫婦として活動中。

笑顔の魅力に気付き"スマイルフォトグラファー"としてフリーランスで活動する川角亞希さん。
誰かの笑顔の理由になりたい、そう思えるようになったキッカケとは...

キッカケ①:とにかく恋愛に走り没頭する毎日

10代の頃、私は異常なまでの恋愛体質でした。


昔の私は彼氏がいない時期がほどんどなく、友達と彼氏の話をしている時が一番幸せでした。
きっとそれは、高校1年生の時に両親が離婚し、母が仕事に行っている間、私が妹と弟の母親代わりだったことが要因なんだと思います。
いつも頼られて、私は弱み一つ見せずにいつも明るく振舞っていました。


そんな私でも甘えたいんだ。
だから私は、自分をさらけ出せる、そんな自分にとって特別な人を作ることがいつの間にか生きる上で必要となったのだと思います。


しかし、いざ恋人ができると逆に甘やかしてしまうことが多く、それが原因で恋人が離れていくことが往々にしてありました。
そしてその寂しさを埋めるためにまた恋をする…そのサイクルが延々と続きました。


そんな私が20歳になった時、これまでにないくらいとても大好きな人ができました。
相手はひとつ下の大学生、イケメンでオシャレな彼と一緒に歩くだけで、私は幸せな気持ちになりました。


共通点がオシャレ好きだった彼とのデートは、原宿に行って買い物をしたり、古着屋さんやカフェ巡りをすることが大半でした。
私と過ごす時間と同じくらい友達と過ごす時間を大切にしていた彼は、私を色んな友達に紹介してくれました。
“私との関係を真剣に考えてくれているんだ。”
そう思い、彼との幸せな日々を過ごしていました。


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キッカケ②:突然の別れと妊娠、そして、、

しかしその年の暮れ、私は突然彼から別れを告げられることになりました。理由はわかりません。


私の何がいけなかったんだろう。あんなに楽しく過ごしていたのに、なぜ突然?
気持ちが晴れることがないまま一ヶ月が過ぎた頃、私はある異変に気付きました。


「生理がこない…」


心臓が一気に高鳴り、私は急いで妊娠検査薬を買いに行きました。


「ウソ…」


結果は陽性反応。
事実を確かめるため、私は別れた彼に事情を説明し、病院に付き添ってもらうことになりました。


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「おめでとうございます!」


医師からのその言葉を聞いて、私は頭が真っ白になり何も考えられなくなりました。
隣に座っている彼は大声で泣き出しました。
彼もきっと事実を受け入れられなかったんだと思います。


「…おろして…くれないか?」


彼は19歳の大学生。
なんとなくそう言われることは分かっていたけれど、聞きたくなかった。
私だって、どうしていいかなんて分からない。
でもまだ私は彼が大好きだ。「この子を産んであげたい…」素直にそう思った。
でも今、この子を産んでも幸せにできる自信なんてなかった。


そんな気持ちを察したのか、彼は優しく。


「ごめん。。病院には毎回一緒に通う。お金もなんとかするから。ごめんな…こんな事になってしまって、本当にごめん。。」


私は少し救われました。1人で抱えなくても良いんだ。そして、彼との繋がりもまた戻ってきた。


「やっぱり、できることなら産んであげたいな…」


彼と私の思いに決着がつかないまま、次の受診日が近づいてきました。


『次の受診、来れるかな?』


彼からの返信がないまま受診日がやってきた。きっと忙しかったんだ。


『順調だったみたい。次の受診日は来れるかな?』

キッカケ③:命の尊さを身を持って知ったキッカケ

彼からの返信はなかった。不安になり電話をかけても繋がらなかった。
何日待っても、彼からの連絡は来なかった。もう二度と…


その時やっとわかった。


「私…捨てられたんだ。」


私には重すぎるこの現実。1人でなんて到底抱えきれない。
親にも相談できずに、ただ私は彼への愛が憎しみに変わっていくのを感じていました。


「あなたの子供でもあるのに…」


「なぜ私だけが背負わなければならないの?」


「結局自分が一番なんだね…」


私は、憎む相手の子供を産む気になれず、中絶することを決意しました。妊娠して7週目の時でした。
そして次の受診日、私が中絶の話を切り出す前に、医師からこう告げられました。


「育っていない。」


「え?」


「前の受診から、赤ちゃん全然育っていない…残念だけど、赤ちゃんはすでに…亡くなってしまってる。」


「そう…ですか…」


医師の言葉を聞いた私は、赤ちゃんが亡くなった事実に対する悲しみよりも先に、安堵を覚えていました。
私は何をホッとしているのだろう。この子にはなんの罪も無いのに。


『私は…最低だ…』


やがて憎しみの矛先は自分自身に向いた。私は罪悪感に苛まれていきました。
「私なんて生きていても仕方ない…」


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興味本位で彼のSNSを覗いてみると、新しい彼女と思われる女性との楽しげな写真が投稿されていました…悔しくて悔しくて、後悔と憎しみの先の孤独に自分自身が飲み込まれていく。
手首に刺さる冷たい刃の感触。
痛みとともに温かい液体が流れ出て、次第に意識が遠のいていく…しかし、何度繰り返しても死にきれない自分がいました。


「何も失うものなんてないのに、死ぬことすらできない私は、なんて中途半端なんだ。」


そうして自分の人生に絶望したまま、時間だけが過ぎていきました。


数日が経過し、いよいよ明日は手術の日。
私は、朝から多摩川の河川敷を1人でぼーっと歩く。
ふと見つけたベンチに何気なく座り、これまでのことをゆっくり振り返る…

キッカケ④:今までの自分から脱却、強く生きることを決意したキッカケ

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「なぜあなたは死んじゃったの?お母さんが望まなかったから?」


「なぜお母さんは死ねなかったの?あなたが助けてくれたのかな?」


聞こえるはずもない我が子に語りかける。
手も、足も、人の形にさえもまだ成長していない、小さな小さな私の赤ちゃん。


この子は明日、私の中からいなくなる。


溢れでる涙は、後悔と共に、自分自身の不甲斐なさに向けられたものでした。


「ごめんね。。お母さん、あなたを幸せにしてあげられなかった…。」


もう動かない我が子がいるお腹を私は優しくゆっくりとさすった…するとその時初めて、亡くなってしまった我が子が心から愛おしく思えたんです。


「この子が私の中にいる間に、私の中にある愛情を全てこの子に注ぎ込もう。」


そう思い、私はこの子に“希(のぞみ)”と名前をつけました。私(亞希)の一部であるという意味と、次は『望まれて生まれてきますように』という願いを込めて。


「過去は絶対に変わらない。いつまでもくよくよしてたらあなたに笑われちゃうね。」


希が命をかけて教えてくれた事を、私は無駄にしちゃいけない。


「お母さん約束するから。希の分まで、お母さん強く生きるから…」


希の死に触れて、私は初めてこれまでの自分を受け入れて、そして新しく歩き出す決意をすることができました。
そこから、目の前に広がる世界が一気に明るくなったような感覚になりました


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「少しの間だったけれど、あなたのお母さんになれて本当に良かった。」


もしもキセキが起こっていつかこの子に出会えた時、そう言って笑顔で迎えてあげたいから。


希の分まで、私は強く生きる。


これが私の希から教えてもらったKey Page…

追加ストーリー①:川角亞希 追加取材決定!あのキッカケを経て

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掲載日:2016年10月01日(土)

鍵人No.0010

川角亞希(かわすみ あき)

1992年生まれ。
国家資格を取得し現在、介護福祉士として高齢者施設で勤務する一方で笑顔の魅力に気付いた2014年から人の笑顔を撮る"スマイルフォトグラファー"としてフリーランスで活動中。
誰かの笑顔の理由になりたい。
様々なキッカケを、写真を通して与えている。

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